みなさんおはようございます。第15回の放送はいかがでしたでしょうか。今回も動画の顔がアップになりすぎて発音が見えなくなっています。スマホとの距離感がまだ上手くつかめていません。ご了承ください。さて、今回は一般動詞を使っての文章。「私はドイツ語を習っています。」という文章を見ていきましょう。主語+動詞+目的語の形ですね。これが言えるようになれば、他の動詞や、主語を変えて、いろいろな文章ができるようになります。
きょうのまとめ
・Ich lerne Deutsch. の文章の作り ・lernen とstudieren の違い ・Deutschの発音を間違える人が多い ・一般動詞の活用における呪文「エストテンテン」とは? |
Ich lerne Deutsch. の文章の作り
第14回放送の Ich komme aus Japan.(私は日本から来ました。)の kommen という動詞も、今回の lernen (学習する・習う)という動詞も、一般動詞というグループに入ります。一般動詞については第33回からゆっくり見ていく予定です。今回はその活用について少し慣れておきましょう。
Ich | 私は(主格) |
lerne | 動詞 lernen (習う)が ichに対して変化してlerneになっています |
Deutsch | ドイツ語を |
lernen と studieren の違い
ドイツ語を勉強する時、lernenとstudieren のどちらを使ったらいいのか迷うことがあります。日本語では「ドイツ語を」「学んでいる」「習っている」「学習している」「勉強している」の区別はあいまいで、相手との会話の前後でどんな場所で、どんな風に学んでいるのか判断します。
しかし、ドイツ語では、この二つの動詞には大きな違いがあります。
lernenは高校生以下の学校での学び。および、趣味や、語学学校などの学び。
studierenは大学での専門の学び。
を意味します。ですので、使い方を間違えると、「『60歳からはじめるドイツ語』で毎日動画をみて勉強してます。」と言いたかったのに「大学でドイツ語学をやっています。」となっているかもしれません。充分注意してください。
Deutschの発音を間違える人が多い
実は長い間ドイツ語を教えていて、Deutschの発音を間違えて覚えてしまう方が以外と多いのです。
それは、Deutsch ドイチュ ではなく なぜか ドイチェと最後が「エ」になってしまう方がいらっしゃいます。
アクセントは最初のドのところに置きますので、ドーェチュと思って練習すると上手く行くと思います。
一般動詞の活用における呪文「エストテンテン」とは?
ドイツ語の一般動詞は、残念ながら活用します。詳しくは33回以降で詳しく説明していますが、今日はそのヒントを少し書いておきたいと思います。
ドイツ語の一般動詞の活用を勉強する時に、謎の呪文「エストテンテン」というものが存在します。
これは、活用の語尾だけを集めたもので、日本のドイツ語学習に古くから、少なくとも私が学生時代だった30年以上前から存在していました。
一般動詞の活用の仕方 ①ドイツ語の一般動詞のほとんどは en で終わっているので、その en を取る。 ②enの代わりに「エストテンテン」正しく書くと「e・st・t・en・t・en」をつけていく。 |
少し例を見ていきましょう。
lernen
Ich 私は | lerne | enを取って e をつける |
du 君は | lernst | enを取ってstをつける |
er彼は, sie彼女は, esそれは | lernt | enを取ってtをつける |
wir私たちは | lernen | enを取ってenをつけるので元と同じ形になる |
ihr君たちは | lernt | enを取ってtをつける |
Sieあなたは (sie)彼らは | lernen | enを取ってenをつけるので元と同じ形になる |
wohnen住む | kommen来る | |
ich | wohne | komme |
du | wohnst | kommst |
er,sie,es | wohnt | kommt |
wir | wohnen | kommen |
ihr | wohnt | kommt |
Sie(sie) | wohnen | kommen |
右表のように、「エストテンテン」という呪文を覚えれば、
一般動詞の現在形の活用は容易にできます。
少し活用に癖のある動詞もご紹介しましょう。
arbeiten働く | heißenと呼ばれている | |
ich | arbeite | heiße |
du | arbeitest | heißt |
er.sie.es | arbeitet | heißt |
wir | arbeiten | heißen |
ihr | arbeitet | heißt |
Sie(sie) | arbeiten | heißen |
arbeiten(働く)の活用は、一般動詞の活用なのですが、規則のままenを取って活用すると、発音がとても難しくてできないところがあります。
赤字の部分を見てください。そのままだとtstやttになってしまって発音できないのです。なので間にeを挟んで言いやすくしました。
heißenは規則的に活用すると、duの列がheißstとなってしまいます。ß(エスツェット)は sが2個分ですので、SSSとなってしまうので、多すぎるのです。なのでSを1個減らしました。
このように、「あれちょっとおかしい」と思ったら、「もしかしたら発音がしにくい?」と思ってじっと見つめてください。「そういうことか!」と、気がつくようになります。
このように活用ができるようになれば、Ich lerne Deutsch. だけではなく、他にも多くの表現ができるようになります。
例えば
Ich lerne Gitarre. ギターを習っています。
Du lernst Teniss. 君はテニスを習っているね。
Er lernt Spanisch. 彼はスペイン語をやってるんだ。
と言い換えることができます。
動詞を変えれば
Wir wohnen in Osaka. 私たちは大阪に住んでいます。
Ihr kommt aus Italien. 君たちはイタリアから来ました。
Er arbeitet in Tokyo. 彼は東京で働いています。
このように少しずつ文章の形になっていきます。
次回 第16回は「数字を覚えよう 1~20」です。ゆっくり一緒に練習しましょう。
写真 「Lebkuchen レープクーヘン/ニュルンベルク・ドイツ」2012年撮影