みなさんおはようございます。第24回の放送はいかがでしたでしょうか。日本では「すみません」なのですが、ドイツ語では違ういい方をする時があります。どんな時に使うのか見ていきましょう。
今日のまとめ
・日本語の「すみません」はドイツ語で2種類に分かれる ・Es tut mir leid! の意味と文法 ・Es tut mir leid! のその他の使い方 |
日本語の「すみません」はドイツ語で2種類に分かれる
私たち日本人は、すぐに謝る民族なんだなぁと、留学して再確認したものです。自分が本当に悪いのかどうか考えずに、とりあえず「すみません」と言ってしまいます。それがその場を収めるのにちょうどいいのですね。しかしドイツやオーストリアではそういうわけには行きません。ですから私たちが「ここはEntschuldigingでしょ?」と思う場面で、他の言い方がなされます。それがEs tut mir leid!「お気の毒です。」です。
例えば、買い物に行ってほしいものがなかった時、日本では、まるで店員さんの失態のように「申し訳ありません。」と言いますが、ドイツ・オーストリアではEs tut mir leid!といいます。まちがっても Entschuldiging!は言いません。それは、品物がないのは店員さん個人の失態ではないから。お気の毒には思いますが、悪いのは私じゃないのという気持ちがあるのかないのか・・・そういうふうに言われます。
私たちも、留学した時、旅行でドイツ・オーストリアに行った時、自分は悪くないんだけど気の毒ですねという場面では、Entschuldiging!ではなくEs tut mir leid!が使えるようにしたいものです。
Es tut mir leid! の意味と文法
Es | それは |
tut | 動詞tun(する)の三人称単数形 |
mir | 私に |
leid | 残念な (大文字Leidで書く場合は「痛み」 |
つまり「それは私を残念な気持ちにする。」「それは私に痛みをもたらす。」ということなので、日本語にすると「お気の毒です。」になるのです。
Es tut mir leid! のその他の使い方
日常生活の他の場面でもよく使います。次の様な場面で使ってみましょう。
誰かが彼女に振られた時に | Es tut mir leid! |
誰かが試験に落ちた時に | Es tut mir leid! |
誰かがつらい状態の時に | Es tut mir leid! |
時と場合によっては、シリアスな場面だけではなく、誰かが「泣きっ面に蜂」状態の時に、笑ってもいい関係だと、お腹を抱えながらEs tut mir leid!と笑いをこらえて言うこともあります。他にも「それはあなたが悪いんでしょう?私のせいじゃないわ。自業自得でしょう?」という時も言い放つ感じでEs tut mir leid!を使います。
次回 第25回は「非常事態で使うドイツ語 壊れてます」です。
写真 「ホイリゲ/オーストリア」2020年撮影