みなさんおはようございます。第30回の放送はいかがでしたでしょうか。今回はドイツ語の発音の中でも難しいと感じるウムラウトの中からウーウムラウトとオーウムラウトのコツをお教えします。
きょうのまとめ
・感情を出すのが難しい「美しい/schön」の単語 ・ウムラウトの発音~これまでとこれから ・You Tubeの番組と一緒に練習しましょう! |
感情を出すのが難しい「美しい/schön」の単語
ウムラウトというのは、ドイツ語特有のアルファベット名称です。ドイツ語には英語にはないアルファベットが4個あります。その中の一つは「エスツェット/ß」と言われるもの。残りの3つは、ウムラウトと呼ばれるもので「オーウムラウト/ Ö」「アーウムラウト/Ä」「ウーウムラウト/Ü」があります。
どんな単語も、日本語からドイツ語になった時、感情を乗せて表現するのは難しいのですが、特にウムラウトが含まれる単語は、発音が気になってしまい、表現がぶっきらぼうになってしまったり、また反対に、すごく表情豊かなのに、発音がおかしいことがあります。
その中の代表的なものが 「美しい/schön」です。
カタカナで書けば「シェーン」ですが、この「オーウムラウト/ Ö」の部分で、オの口をしてエの音が鳴らないといけません。これがなかなか難しいのです。
その上、「美しい」という形容詞を感動しながら表現する時、普段私たちは「うつくしいいいいい」「きれいいいいい」と「イ」で伸ばすことで感動を表現しているので、頭の中で「きれいいい」と訳をしながら、顔をしぼめて表現してくださいと言われても、そんなに簡単には行かないのです。特に声楽をおやりになる皆さんには、根気のいる練習が必要でしょう。
ウムラウトの発音~これまでとこれから
ウムラウトの発音の中で「アーウムラウト/Ä」は、口を開けて、普通に「エー」と言えばよいので、問題ないでしょう。しかし残りの「オーウムラウト/ Ö」と「ウーウムラウト/Ü」は練習が必要です。
これまで、日本の多くのドイツ語学習番組や、大学などの先生方は、「オーウムラウト/ Ö」「アーウムラウト/Ä」と「ウーウムラウト/Ü」について下記のように指導されてきました。
オの口をしてエーと言ってください。
ウの口をしてイーと言ってください。
しかしこの方法で練習すると、唇に余計な力が入り、またドイツ語の持つ響きとは少し違うものが出来上がるような気がします。
そこで、ウムラウトが上手く言えない方は、この反対の方向を試してください。つまり、
エーと言いながらオの口にしていく。
イーと言いながらウの口にしていく。
この方が上手く行くのではないでしょうか。どうぞ動画を見ながらお試しください。
You Tubeの番組と一緒に練習しましょう!
ウムラウトが含まれる単語を掲載しておきます。動画の中でも練習していますので、ゆっくり何度も繰り返しながら、正しい発音を身に着けてください。
schön | 美しい |
öko | エコ |
Löffel | スプーン |
Vöglein | 小鳥 |
Köln | ケルン(都市) |
müde | 疲れている |
Lübeck | リューベック(都市) |
Chorübungen | コールユーブンゲン |
Prühfung | 試験 |
次回 第31回は「教科書にある動詞のトリックに騙されるな」です。
写真 「おばあさんの手作りクッキー/オーストリア」2008年撮影