みなさんおはようございます。第36回の放送はいかがでしたでしょうか。ドイツ語の動詞の活用を扱っています。今日は助動詞を一緒に見てみましょう。
今日のまとめ
・助動詞は動詞を助ける ・助動詞の活用は「不定詞」「上3段」で覚える ・それぞれの助動詞の基本的な意味 |
助動詞は動詞を助ける
助動詞の役目は、動詞の状態をさらに詳しく説明することができるということ。
例えば「食べる/essen」という動詞が、「食べることができる」「食べてもいい」「食べてはいけない」「食べたい」「食べないといけない」「食べなくてもいい」など、さらに言いたいことが詳しく言えるようになってきます。
第44回・第45回で説明しますが、英語と大きく違う点があります。それは動詞が助動詞のすぐ後ろに来ないこと。
英語 | I can speak english. |
ドイツ語 | Ich kann Englisch sprechen. |
助動詞kannと動詞sprechenの場所に注目してください。ドイツ語は離れていますね。動詞が最後に来るという特徴がありますので、慣れていきましょう。
助動詞の活用は「不定詞」「上3段」で覚える
助動詞の覚え方は、それほど難しくありません。例えば「können/できる」で見てみましょう。
Ich | kann | まずこれを覚える。 |
Du | kannst | kannにstをつけるだけ。 |
Er,sie,es | kann | なぜかIch と同じ。 |
Wir | können | 不定詞に「エストテンテン」活用、つまり元と同じ形 |
Ihr | könnt | 不定詞に「エストテンテン」活用 |
Sie(sie) | können | 不定詞に「エストテンテン」活用、つまり元と同じ形 |
どうでしょうか?まず4段目と6段目は不定詞、元の形と同じです。つまりkönnenです。5段目はenを取ってtをつけるので一般動詞と同じ活用方法ですね。なので下半分(4・5・6段目)は一般動詞の活用をそのまま使えます。
上半分はkannを覚えてください。そして1段目と3段目は同じ形。これが助動詞特有の活用です。
2段目のDuは、1段目のKannにstをつけるだけ。
つまり不定詞könnenと1段目のIch kannだけ覚えれば、後はなんとかなります。この活用の法則が、すべての助動詞に当てはまります。まずは赤い文字を覚えましょう。
sollen | müssen | dürfen | wollen | möchten | mögen | |
Ich | soll | muss | darf | will | möchte | mag |
Du | sollst | musst | darfst | willst | möchtest | magst |
Er,sie,es | soll | muss | darf | will | möchte | mag |
Wir | sollen | müssen | dürfen | wollen | möchten | mögen |
Ihr | sollt | müsst | dürft | wollt | möchtet ☆ | mögt |
Sie(sie) | sollen | müssen | dürfen | wollen | möchten | mögen |
☆本来はenを取ってtをつけるだけだが、発音できなくなるのでeが入っています。
それぞれの助動詞の基本的な意味
können | できる・可能 |
sollen | べき・義務 |
müssen | しなければならない/否定形で、しなくてもいい |
dürfen | してもいい・許可/否定形で、してはならない・禁止 |
wollen | したい・強い意志 |
möchten | したい・丁寧なお願い |
mögen | かもしれない・日常の使いかとして「好き」「好んでいる」 |
他にもいろいろな意味がありますが、まずはこの意味を覚えておきましょう。具体的な文章の作り方は、第44・45回をお楽しみに。
次回 第37回は「動詞を覚えましょう 分離動詞」です。
写真 「屋台に垂れるツララ/ザルツブルグ/オーストリア」2007年撮影