第152回「過去分詞と過去形① ドイツ・オーストリアの音楽家 バッハ」

今日のまとめ

・過去形とは?

・覚えておくといい過去形


・過去形は活用する

・バッハについての文章を読んでみましょう


・明日の予習

過去形とは?

以前「ドイツ語の絵本は過去形が多いので読むのは難しい」というお話をしました。

過去形というのは新聞や歴史、おとぎ話で多く使われていますが、「過去形」そのものが、元々の動詞と大きく形を変えるものが多いので覚えにくく、また、日常ではあまり使わないことから、初級学習者にとっては難しいドイツ語の一つになっています。


覚えておくといい過去形

そんな難しいという印象のある過去形の中でも、日常でもよく使われる動詞がいくつかあります。

覚えておくとよい過去形を少し紹介しておきましょう。

不定詞過去分詞過去形
seingewesen/seinwar
habengehabt/habenhatte
wissen(知っている)gewusst/habenwusste
sagen(言う)gesagt/habensagte

なぜ日常において、これらの動詞において、過去形が良く使われるのかというと、理由は一つだと思います。

過去形の方が早く言えてめんどくさくないから。

言語なんてこんなもんですよ。

例えば・・・

私は学校にいました。

過去分詞 Ich bin in der Schule gewesen. 

過去形  Ich war in der Schule.

どちらが言いやすいですか?過去形の方が文章が短くて使いやすいのです。

私はそれを知ってました。

過去分詞 Ich habe es gewusst.

過去形  Ich wusste es.

過去形の方が「イッヒヴステス」と言いやすいんです。

他にも Ich habe es gesagt.よりも Ich sagte es. Ich habe das gehabt. よりも Ich hatte das. など、早くていいやすいですよね。

ほとんどの過去形は、日常では使われなくなっていますが、時々、これら言いやすいものは日常でも使われます。過去分詞と過去形の時間の違いは、こういう場合はほとんどありませんので、自由に言いやすい方で言ってよいと思います。


過去形は活用する

ここで過去分詞と過去形の違いを見てみましょう。

過去分詞形は

補助動詞が活用する(2番目に来る補助動詞が活用していますが、過去分詞は変化しない)

Ich bin gegangen.

Du bist gegangen.

Er ist gegangen.

過去形は

過去形自身が活用して2番目に来る

seinhabenwissensagen
Ichwar hattewusstesagte
Duwarsthattestwusstestsagtest
Er,sie,eswarhattewusstesagte
Wirwarenhattenwusstensagten
Ihrwarthattetwusstetsagtet
Sie(sie)warenhattenwusstensagten

活用をじっくり見れば、ちょっと助動詞みたいな活用をしています。IchとErが同じですね。


バッハについての文章を読んでみましょう

Johann Sebastian Bach war Musiker und Komponist.

元の文章は Johann Sebastian Bach ist Musiker und Komponist.

訳:ヨハン・セバスティアン・バッハは音楽家であり作曲家でした。

Er spielte Orgel sehr gut.

spielteは spielen/演奏する の過去形

訳:彼はオルガンを上手に演奏しました。

Warum trug er eine Perücke?

trug は tragen/背負う、担ぐ 

訳:なぜ彼はカツラをかぶっていたのでしょうか?

Perücken dienen als Schmuck und verbergen gleichzeitig den Verlust der eigenen Haare.

この文章は過去形はありません。現在形で書かれています。

dienen サービスする、奉仕する、als ~として、Schumuck宝石、飾り、verbergenかくれる、gleichzeitig同時に、

den Verlust消失、eigenen Haare自身の髪の毛

訳:カツラは飾りとして使われ、そして失った地毛を隠しています。



明日の予習

Wolfgang Amadeus Mozart wurde am 27. Januar 1756 in Salzburg geboren. 

Der Vater war Musiklehrer und unterrichtete Wolfgang und die Schwester Nannerl. 

Das Requiem in D-moll ist Mozarts letztes Werk.

Es bleibt unvollendet.


次回は、第153回「過去分詞と過去形② ドイツ・オーストリアの音楽家 モーツァルト」

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