第277回「住まいの探し方~賃貸用語①」

きょうのまとめ

・家はなかなかみつからない

・住宅探しに必要な単語

家はなかなかみつからない

外国で家を探すのは本当に大変なことです。日本語が通じる国内でも、専門用語がわからなかったり、余計な費用が後からかかったりするのですから、海外ではなおさらです。

現地に知人がいるから「家を探しておいてほしい。」とお願いする方がいらっしゃいますが、実は一番嫌がられます。知り合いだからといって押し付けられても困ります。家は自分で探しましょう。

ご家族であれば、家は不動産屋(Immobilien/Makler)などを経由して探す方法もありますが、学生は学生寮や、アパートなどに大家さんと直接交渉して入居することも多いです。友人や日本人会などのHPを通じて「もうすぐ帰国される方はいらっしゃいませんか?」という呼びかけをしている人もいます。

私も最初の留学では、7年間の間に4回家を変わりました。学生の身分なので身軽に引越しできるということと、ウィーンなどでは家具付きの家が多いので、引越しの際に大きな荷物は運ばなくて良かったというのが引越しを気軽なものにしていました。

最初に入った家は、ウィーン音大のピアニスト、ハンスカン先生の持ちアパートでした。5万円程度の家賃で古いピアノがあり、広く快適でしたが、治安があまり良い場所ではなく、もう少し学生らしいこじんまりした場所を探して2年ほどで引っ越しました。お風呂の下水がよく詰まるのが難点でした。

最後に入った家は、家賃(当時の感覚で)45000円、5階建てエレベーター付きの4階。玄関3畳、居間8畳、ベッドルーム8畳、台所が1.5畳ほどでしたでしょうか?お風呂も3畳ほどありキャンプができそうでした。大家さんが国連の職員で、独身だった時に購入していた家だそうです。思い出そうとしてもどうやってお家賃を払っていたのか記憶にありません。とにかく電圧が低く、居間の照明がすぐに壊れるので、その度に大家さんに連絡をして恐縮する私に「大丈夫よ。保険がきくから。」と言ってもらった記憶が残っています。

このように親切でいい大家さんばかりだといいのですが、中にはドイツ語が話せないからということで、払わなくてよい代金を請求されたり、返ってくるはずのお金が返ってこなかったりしていた留学生もいました。ご縁と言ってしまえばご縁なのですが、家はいつも頭を悩ませるテーマであることは間違いありませんね。

ウィーンにはAltbauとNeubauという二種類の建物があり、古いか新しいのかということで、壁の厚さが違い、古い方は家でピアノを入れて練習できるような建物が多かったように思います。


住宅探しに必要な単語

住宅には住宅専門の単語があります。また省略されている言葉も多く、ひとつ見逃すだけで、思っていなかった料金がかかることがありますので、じっくり検討する必要があります。

3回に分けて住宅を探す上で必要な、基本的なドイツ語を見て行きましょう。

貸す人/MieterまたはVermieter

借りる人/Untermieter

貸す人と借りる人の単語は似ています。自分がどちらにあたるのか間違えないようにしましょう。

家賃/Miete

家賃はMieteと言います。家探しの時に注意しなければならないのは、このMieteに何が含まれているのか?ということです。その後ろをよく見てください。

Miete:800 Euro mit NK. 同じ意味で800 Euro warm / 800 Euro Warmmiete

Miete:800 Euro ohne NK. 同じ意味で800 Euro kalt / 800 Euro Kaltmiete

この部分をしっかり確認しましょう。mit(warm)なのかohne(kalt)では大きく意味が変わります。

このNKはNebenkostenと言います。

つまり家賃に暖房費などが含まれているのか、別料金なのかということなんです。この点に関しては実質の家賃が大きく変化しますので、詳しく確認をしましょう。

また、これらNebenkostenには、エレベーターの利用料、庭の手入れ料、公共の部分の清掃料、などなど本来はいろいろな料金も含まれています。賃貸契約の時には、こういう部分も確認できる人を一緒に連れて行くというのがいいのではないかと思いますが、あまり細かく確認すると疲れます。


次回は、第278回「住まいの探し方~賃貸用語②」

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