第290回「音楽留学する方へ④」

きょうのまとめ

海外では毎日がチャンス

チャンスを逃さない

海外では毎日がチャンス

留学している時というのは、日本の延長のような気分で、週に1回レッスンに行って、後は大学で必修の授業をやって・・・という感覚に慣れてしまうのですが、実は小さなチャンスや、ヨーロッパで仕事ができるようになるチャンスがたくさんあるので、それを見逃さないようにしていきましょう。

日本では大学生の次の目標は留学かコンクールですが、海外ももちろんコンクールはありますが、それよりも学生であっても、小さなオーディションを受ける人が多かったように思います。同じクラスのインドネシアの友人は在学中に国立オペラ座の合唱団にエキストラで入っていましたし、小さな役をもらっていた人もいました。そういう情報を見逃さないというのもドイツ語力や、まわりの人たちとのコミュニケーション力にかかっているのかもしれません。

また、ドイツなどはMusikagenturという名のマネージメント会社があります。契約内容は様々ですが、一度vorsingenして声を聞いてもらうと、その人に合ったオーディションを紹介、申し込みなどもしてもらえます。劇場と契約が決まれば、収入のたしか10%を支払うというような約束だったと思います。


チャンスを逃さない

私たち日本人は、今でこそ違うかもしれませんが、たいへん引っ込み思案で、遠慮をする人種です。

チャンスが目の前に来ているのに、気がつかないことも多く、また遠慮してそのチャンスを逃がすことも多かったように思います。私もその中の一人です。今から考えれば「あの時もう一歩前に出ていれば」と思うことも多いです。

どこに行いっても、すぐに演奏できるように日頃から準備しておく。とっておきの1曲は持っておくことをお勧めします。

Die Gelegenheit hat nur an der Stirne Haare, hinten ist sie kahl.

                           Friedrich Maximilian von Klinger

好機の神様は額にしか髪がない、後ろは禿げている。

                      フリードリッヒ マキシミリアン クリンガー


次回は、第291回「音楽留学する方へ⑤」

おすすめ記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です