今日のまとめ
・ゲーテの「魔王」 ・意外と読みやすい文法 ・4つに分けて読んでいきます「その1」 |
ゲーテの「魔王」
ゲーテの正式名はJohann Wolfgang von Goethe/ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ。
1749~1832年 ドイツフランクフルト生まれ。
ドイツの詩人、劇作家、小説家、自然科学者、政治家、法律家など。作品には「若きウェルテルの悩み」「ヴィルヘルムマイスターの修行時代」「ファウスト」を始め、多くの詩や格言なども残している。
Erlkönig(魔王)はシューベルトだけではなく、レーヴェも作曲している。当初ゲーテはレーヴェの作品を気に入っていたので、シューベルトの曲は相手にされなかったという逸話もあります。
シューベルトは1815年、わずか18歳でこの曲を作曲しています。
意外と読みやすい文法
さてこの「魔王」は「ナレーター」「父」「息子」「魔王」と4人が登場します。一見難しそうに見えるのですが、実は意外と平易なドイツ語で読みやすいのです。一緒にチャレンジしていきましょう。4回に分けてみていきます。
Erlkönig 魔王
Wer reitet so spät durch Nacht und Wind?
誰が 馬を走らせていのだ こんなに夜遅く 夜、風の中で
Es ist der Vater mit seinem Kind;
それは父とその子供
Er hat den Knaben wohl in dem Arm,
彼は少年を腕の中で抱き
Er faßt ihn sicher, er hält ihn warm.
彼(父)はしっかりと(彼を抱き)、腕の中で(彼を)暖めている。
Mein Sohn, was birgst du so bang dein Gesicht? –
息子よ、何を不安そうに顔を隠しているのだ?
Siehst, Vater, du den Erlkönig nicht?
見えないのお父さん、魔王が?
Den Erlenkönig mit Kron’ und Schweif? –
冠としっぽがついた魔王を?
Mein Sohn, es ist ein Nebelstreif. –
息子よ、それは霧の流れだ。
次回は、第98回「初級ドイツ語で読めるゲーテ魔王②」