第352回「場所によって違うドーナツ」

きょうのまとめ

・場所によって違うドーナツ

場所によって違うドーナツ

ドイツとオーストリア、そしてスイス、同じドイツ語圏でありながら多くの言葉が違います。その中でもよく話題になるのが「ドーナツ」です。中にアプリコットジャムが入っています。ドイツ語圏だけではなくイタリアや他の国でも親しまれている庶民的なお菓子の一つです。

問題はこのドーナツの名前です。地方によって違うのです。

●ドイツ 

ベルリンを中心とする地域ではPfannkuchen

北ドイツを中心とする地域やシュツットガルトから南西部にかけてはBerliner/Berliner Ballen

フランクフルトを中心とする地域ではKräppel/Kreppel/Gräppel/Puffel

南ドイツを中心とする地域ではKrapfen

ザールランド州などFastnachts-Küchelchen

●オーストリア

オーストリアでは広くKrapfen

一部の地域ではFaschingskrapfen

ファッシングはカーニバルのことですので、カーニバルの時期のみこの名を使う地域もあります。

●スイス

スイスの広い地域ではBerliner

また北部では一部Fastnachts-Küchelchen(丸くなく四角いものもあるようです)


余談ですがイタリア語では ”bonbolone” ボンボローネといいます。この名前すでに日本に入ってきていますので、近いうちにマリトッツォを超える人気菓子として流行するかもしれませんが、オーストリア好きとしてはできればボンボローネではなく「クラプフェン」として宣伝してほしいものです。


次回は、第353回「場所によって違うニンジン&苺」

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