きょうのまとめ
・場所によって違うニンジン ・場所によって違う苺 |
■場所によって違うニンジン
ニンジンくらい場所によって違う野菜はないのではないか?と思うほど、その呼び名は地域によって変化します。
●Karotte
標準ドイツ語では「カロッテ」複数形はKarottenです。
●Möhre
ドイツ中央部(ドレスデンやライプチヒ、または中央部の西側などで使われています。)
●Wuddel
ドイツ北西部で使われている名称です。場所によって発音が微妙に違うので綴りも変化しています。
●Mohrrübe
ベルリンを中心にした場所で使われています。
●Gelbrübe/Gelbe Rübe
ドイツ南部ではこの呼び名が多く使われています。
●Rüebli/Riebli
スイスなどではこの呼び名が使われているようです。
■場所によって違う苺
実は、初めてオーストリアに行った時に、マルクトで苺を大きな声で「アナナス」「アナナス」と言って売っていたのです。アナナスは確かパイナップルのこと。びっくりしました。
後に「アナナス苺」という品種があるということがわかりましたが、それは白っぽい苺だそうですが、実際に売られていたのは、熟した真っ赤な苺でした。時代と共に紆余曲折して、普通の苺がパイナップルという名で市場に出ていたようです。
この例は今となっては笑い話ですが、実は「ベリー」は私たち日本人にとって大変難しいのです。表にしておきます。
日本語 | ドイツ | オーストリア |
苺 | Erdbeere | Ananas(Ananaserdbeere) |
アカスグリ | Rote Johannisbeere | Rote Ribisel |
キイチゴ | Himbeere | Himbeere |
ブラックベリー | Brombeere | Brombeere |
ブルーベリー | Heidelbeere | Heidelbeere |
この5種類くらいを覚えておけばいいでしょう。しかしこれらがお菓子屋さんでフランス語になってフランボワーズと言われてくると、もう本当にわからなくなりますね。
明日もトウモロコシなど野菜の名前です。
次回は、第354回「場所によって違うトウモロコシ」