第393回「2格~ちょっとだけ使ってみよう②」

きょうのまとめ

・2格~ちょっとだけ使ってみよう②

・今日の宿題

・昨日の宿題

2格~ちょっとだけ使ってみよう②

2格は最近のドイツ語では見かけることが随分減りましたし、ドイツ人でも2格の文章を3格で言っていたりしますし、辞書にも本来2格を取るものでありながら(2・3格)なんて書いていることもあるくらいです。なのでほとんど滅亡しつつある2格ですが、それでも時々見かけます。また2格で表現した方がすっきりする場合も多いので、簡単な文章を作ってみましょう。

●私のお父さんの会社は東京にあります。

「会社は東京にあります」であれば Die Firma ist in Tokyo. になります。

「お父さんの会社」は、Die Firma meines Vaters ←お父さんが男性名詞なので最後にsが付く。

meinesはmeinの男性2格の活用になります。

Die Firma meines Vaters ist in Tokyo.

もちろん Die Firma von meinem Vater ist in Tokyo. でもOKです。

もしこれが「お母さんの会社」であれば Die Firma meiner Mutter 

「子どもの会社」であれば Die Firma meines Kindes

「子どもたちの会社」であれば Die Firma meiner Kinder になります。


●おじいさんの家を売りたい。

主語は書かれていませんが私や私たちです。

Ich möchte das Haus verkaufen. /私は家を売りたい。

ここにおじいさんのという2格が付きますので das Haus meines Großvaters

Ich möchte das Haus meines Großvaters verkaufen.

もちろん Ich möchte das Haus von meinem Großvater verkaufen. でもOK。

もしこれが 「おばあさんの家」であれば das Haus meiner Großmutter

「子どもの家」であれば das Haus meines Kindes

「子どもたちの家」であれば das Haus meiner Kinder になります。


●ある男性の子どもに手紙を書いた。

私は子どもに手紙を書いたであれば 

Ich habe einem Kind einen Brief geschrieben. 「子供に」なので3格einem Kind になっています。

「ある男性の子どもに」になりますので einem Kind eines Mannes

Ich habe einem Kind eines Mannes einen Brief geschrieben.

しかし、「ある子ども」ではなく、「ある男性の子」になった段階で子供が確定できると思いますので、Ich habe dem Kind eines Mannes einen Brief geschrieben. の方がいいかもしれません。


だからといってなんでもかんでも2格にしなくていいんです!絶滅しつつあるのですから。

Bitte, essen Sie keine Kerne des Wassermelone!/スイカの種は食べないでください。と言わなくても

Bitte keine Wassermelonenkerne essen! 「スイカの種」という言葉にできます。

Die Töne meines Klaviers stimmt nicht. /私のピアノの音は合っていません。と言わなくても

Mein Klavier ist verstimmt. または Mein Klavier stimmt nicht. と言えるのです。

Das Licht des Mondes scheint. と表現するのか Das Mondlicht scheint. と表現するのかは、その人のセンス一つ。意味は同じです。「月の光は輝く」のです。

また、日本語で「~の」であっても、「動物園のライオン」は Löwe im Zoo が普通の表現ですので、「~の」がいつでも2格というわけでもないのです。


■今日の宿題

■次の日本語を2格を使ってドイツ語にしましょう。

1. 弟の車は早く走る。

2. 今日は母のワンピースを着ます。

3. ブラウスの袖が長すぎる。(袖/der Ärmel/pl.die Ärmel )

4. 本屋の息子は私の彼です。

5. 叔父の車の鍵が見つけられない。

6. ある男性の手紙が私の人生を変えた。(変えた/hat verändert)


■昨日の宿題

■次の文章を2格を意識して訳してみましょう。

1. Ich schenke dir die Tasche meiner Großmutter.

私は君におばあさんのカバンを贈るわ。

2. Die Mannschaft meines Sohnes hat das Spiel gewonnen.

息子のチームは試合に勝ちました。

3. Die Geschichte dieses Mannes ist skeptisch. (skeptisch/疑わしい)

この男性の話は疑わしい。

4. Ein Schuh eines Kindes ist verschwunden.

子供の靴が片方どこかにいっちゃったのよ。

5. Die Aussicht vom Gipfel des Berges ist sehr schön.

山の頂上からの眺めは大変すばらしい。

6. Die Bremsen meines Autos funktionieren nicht richtig.

私の車のブレーキが上手く動かないのですが。


次回は、第394回「2格支配の前置詞~statt,trotz,wegen」

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