今日のまとめ
・前置詞を体感する |
■前置詞を体感する
前置詞はこれまでに何度かやってきましたが、前置詞が持つ独特のアクションを今回は一緒に見て行きましょう。すべてが当てはまるわけではありませんし、ドイツ語学習のこじつけなのかもしれません。しかしながら、だいたいの感じとしてつかんでいただけると嬉しいです。
●ab
abはその場所を起点として離れる感じです。ロケットやカエルが飛び跳ねるような。
Er ist abgefahren./彼は出発した。
Er ist abgereist./彼は旅立った。
●auf
aufは~の上にですが、特定の動詞とセットになった時は、「未来からやってくる物を待つ」感じがあります。
Ich warte auf den Bus./ バスを待っています。
Ich freue mich auf die Party./パーティが楽しみです。
●ein
einは中に入っていくという感覚を持ってください。外から中へ。
Er ist gestern eingezogen./彼は昨日入居した。
Steigen Sie bitte ein!/ご乗車ください!
●aus
ausは中から外へ出て行く感覚を持ってください。中から外へ。
Er ist gestern ausgezogen./彼は昨日引越しした。(出て行った)
Steigen Sie bitte aus!/降りてください!
●vor
vorは一定の動詞とセットになって「目の前に見えないとわからないこと」を意味します。
Er hat Angst vor dem Hund. /彼は犬が怖い。
Ich fürchte mich vor der Prüfung./試験が恐ろしいよ。
●über
überは特定の動詞とセットになって、頭の上で起きていることを意味します。頭の上でやかんを沸かしているような感じでsich ärgern überです。
Er ärgert sich über seine Frau./彼は奥さんに怒っている。
Ich ärgere mich über die Verspätung meiner Schwester./妹の遅刻に腹が立っている。
●an
anはピタッと感をいつも持ってください。
Das Bild hängt an der wand./絵は壁にかかっている。
Er kauft die Zeitung am Kiosk./彼はキオスクで新聞を買う。
●ver
verは明日、明後日にやりますが、体から離れて行く感覚、それもあまりよい意味ではないと理解してください。
Er ist verstorben./彼は亡くなりました。
Die Zeit vergeht./時が過ぎる。
●um
umは、身の回りや何かのまわりのことです。また抱きかかえる感覚を持ってもらえると良いと思います。
Er kümmert sich um seine Tante./彼は叔母の面倒をみる。
Peter bemüht sich um seine Arbeit./ペーターは自分の仕事をがんばって努めています。
次回は、第489回「~ver~カプートではない表現」