今日のまとめ
・1年の中で最大の悩み「クリスマスプレゼント」 |
1年の中で最大の悩み「クリスマスプレゼント」
クリスマスのプレゼントは24日にクリストキントという天使が持ってきます。ツリーの飾りつけは終わっていますが、24日に子どもたちを外へ遊びにいかせたり、食事をしている間に、他の家族が大慌てでプレゼントをモミの木の下に飾るのです。そして、「今クリストキントがやってきてプレゼントを置いて行ったよ。」という運びになるのです。
さて、そのプレゼントですが、親戚一同が集まる家では、親戚全員分のプレゼントをそれぞれが用意します。例えば、自分以外に30人集まるとするなら、必ず30個のプレゼントを持って行くことになりますし、30個もらって帰ることになります。関西でよくある「もうごたがいにしておきましょう。(互いにやめておきましょう。)」なんてことは通用しません。
そのプレゼントにまつわる話で聞いたことがあるのは、
〇〇おじさんが使っているのは××のオーデコロンという噂が聞こえてきた時は、同じプレゼントが何個もあって、どれが誰からかわからなくなり、数年分のオーデコロンがそろうそうです。
こんな話があるくらい、毎年のことなのでどの人もプレゼント探しに苦労しているのです。また一度でも喜んでもらえたプレゼントを毎年繰り返すということにもなります。
私の知り合いも、11月になればソワソワしはじめ、ジャガイモの丸焼きが食べたくてクリスマス市に誘ったのに、私の知り合いは必死になって屋台の紅茶やスカーフを見ています。「あと何人分買わないといけない。」という義務感でいっぱいです。
ある調査によれば、ドイツ人の平均支出額は2020年で290ユーロ。日本円で約3万円です。中にはクリスマスプレゼントだけに1000ユーロ(10万円以上)出費する人もいます。
プレゼントの多くは、最近は商品券や購入券になりましたが、おもちゃ、本、CD、お菓子、洋服、コスメ、アクセサリーなどが続き、最近ではスマホやタブレットなどデジタル機器関連も増えました。コンサートのチケットなども少数ですがあります。夫婦間などは旅行や健康プログラムへの参加券などを送ったりもします。
「〇〇おばさんには去年確かスカーフを贈ったのよ。だから今年は何にすればいいと思う?」なんて相談が飛び交うのです。それを子供の頃から、毎年毎年何人分も考えるというだけで頭が痛くなりますね。なので「クリスマスノイローゼ」という言葉も生まれるほどです。
通常、留学や遊学で訪れている日本人であれば、この一連のクリスマス行事に巻き込まれることはありません。しかし、結婚したり、恋人のご家族に招待された時などは、プレゼントについてはだけは、よくよく確認して、全く会ったことのないおじさんやおばさんが何人いて、どれだけのプレゼントを用意しなければならないのか、事前に調査を入れ、この一連の(クリスマスの4週間前から始まるいろいろな)行事やしきたりに巻き込まれていくのです。
次回は、第147回「似ている言葉①」